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第161回 消費税ゼロ入門:課税の区分・仕訳と申告の流れを表でやさしく整理(続けられる学習メニュー付き)

消費税は「課税か非課税か」「免税か零税率か」「仕訳でどの勘定科目を使うか」でつまずきやすい分野です。特に試験の勉強を始めたばかりの方は、会計仕訳と税務上の判定がつながらず混乱しがちです。本記事では表を中心に、実務的な仕訳と申告上のつながりを整理します。短時間で続けやすい4週間の学習メニューも付けました。

消費税の基本(簡潔な整理)

まずは基本事項を表で確認します。

項目 内容
税率 標準税率 10% / 軽減税率 8%(飲食料品など一部)
課税方式 原則として取引の都度課税(消費税の課税時期は原則として資産の引渡しや役務の提供等)
事業者区分 課税事業者(基準期間の課税売上高等で判定)/免税事業者(一定の小規模事業者)
主要勘定科目(消費税用) 仮受消費税、仮払消費税(精算後は未払消費税・未収消費税/租税公課等)

判定のポイント(短く)

  • 取引の「場所」と「相手」が重要(国内取引か輸出か、対価の性質など)。
  • 「医療・教育・福祉」等は多くが非課税(消費税法上の定義に注意)。
  • 輸出は原則として零税率(証拠書類の保存が要件)。
  • 決算日時点で未提供の役務や前受金は、履行(提供)時点で課税関係が確定する点に注意。

取引類型別の判定表(代表例)

よく出る取引を簡潔に分類します。実務では個別の契約内容で変わる点に注意してください。

取引類型 国内/国外 税率・区分 主な判定ポイント
一般販売(商品売上) 国内 課税(標準 10% または軽減 8%) 商品性質により軽減税率対象か判定
輸出(貨物の輸出) 国外への供給 零税率(0%) 輸出に関する証憑(輸出許可書等)の保存が必要
医療行為(保険診療) 国内 非課税(消費税非課税) 保険診療等は非課税。自由診療は原則課税
教育費(学校等) 国内 非課税となる場合が多い 法律上の学校や指定教育機関かどうかで判定
国際役務(海外向けのサービス提供) 国外向け 場合によりゼロまたは非課税等、個別判定 提供地や相手先の所在地で税率判断が変わる

仕訳パターン(典型例と申告上の処理)

ここでは会計上の典型的な仕訳パターンを示し、申告書上の取り扱いも簡潔に書きます。

取引例 区分 仕訳(借方 / 貸方) 申告での扱い(備考)
商品販売 110,000円(税込、税率10%) 課税売上 (借)現金 110,000 / (貸)売上高 100,000
(貸)仮受消費税 10,000
課税売上として申告書の課税売上に計上。仮受消費税は申告時に精算。
輸出売上 100,000円(零税率) 零税率(輸出) (借)売掛金 100,000 / (貸)売上高 100,000 課税売上ではあるが申告上は「輸出等の零税率売上」として区分。
保険診療料受領 50,000円 非課税(医療) (借)現金 50,000 / (貸)診療収益 50,000 非課税売上として申告書の非課税売上等に計上。消費税は発生しない。
仕入(課税仕入) 55,000円(税込、税率10%) 課税仕入 (借)仕入高 50,000 / (借)仮払消費税 5,000
(貸)買掛金 55,000
仮払消費税は仕入税額控除の対象(要保存書類)。申告で控除可能。
前受金(年度末に未提供のサービス 120,000円、税抜) 未提供のため履行時課税 (借)現金 132,000 / (貸)前受金 120,000
(貸)仮受消費税 12,000
決算日時点でサービス未提供ならば、申告では履行時に課税関係が確定するため注意。

仕入税額控除の計算(簡単な数値例)

申告でよく使う差引計算を示します。

項目 税抜金額 消費税額
課税売上(税抜) 1,000,000 仮受消費税 100,000
課税仕入(税抜) 600,000 仮払消費税 60,000
差引税額(支払税額) 仮受 100,000 − 仮払 60,000 = 40,000(納付)

注:本例は簡易な計算。控除対象外の仕入や、課税売上割合の按分が必要な場合は別途調整が必要です。

よくある誤りと訂正仕訳(実務・試験での注意点)

誤り 原因 訂正仕訳の例
輸出売上を課税売上として処理してしまった 輸出の零税率扱いを見落とした 誤って計上した仮受消費税を取り消し:
(借)仮受消費税 10,000 / (貸)売上戻し 10,000(※売上高と相殺する仕訳に調整)
前受金のうち未提供分の消費税を期中に納付してしまった 履行時点課税の理解不足 履行前に納付済みの場合は決算で調整:
(借)未収還付金(または仮払消費税) 12,000 / (貸)前受金に係る消費税調整 12,000

※訂正仕訳は個別の事案で異なります。税務上の再計算や申告修正を検討してください。

練習問題(学習用・決算日時点の注意を明記)

以下は短時間で取り組める練習です。いずれも「決算日時点での未提供・未渡し」が問題のポイントになります。

  • 問題1(所要時間 10分): 12月決算の会社が11月末に受け取った前受金132,000円(税率10%・税抜120,000)。年内にサービスは未提供。決算での仕訳と申告上の扱いを記述してください。
  • 問題2(所要時間 15分): 輸出売上として100,000円(税抜)を計上したが、輸出に必要な証憑の一部が未保存であった。仕訳と申告への影響を説明してください。
  • 問題3(所要時間 20分): 期中に計上した仮払消費税 30,000 のうち、うち5,000は非課税取引に係る仕入れであったことが決算で判明した。訂正仕訳と申告書での調整方法を示してください。

解答は付帯教材の「仕訳練習3問(解答・解説付き)」を参照してください(ダウンロード形式で提供予定)。

週次で続けられる学習メニュー(4週間プラン)

短時間で反復できるメニューです。無理のない範囲で継続を優先してください。

  • 第1週(用語整理): 用語確認と基本表の暗記(所要時間 15分×3回)/問題数 5問(短答形式)
  • 第2週(判定演習): 取引類型別の判定表を使った演習(所要時間 20分×3回)/問題数 6問(判定+理由記述)
  • 第3週(仕訳練習): 仕訳パターン表に沿った仕訳演習(所要時間 30分×3回)/問題数 9問(解答・解説付き)
  • 第4週(模擬申告の流れ確認): 仕入税額控除の計算と申告書への転記演習(所要時間 30分×2回)/問題数 3セット(模擬申告)

継続のコツ:各回は短く設定し、学習後に必ず5分で間違いの振り返りを行ってください。

申告前の簡易チェックリスト(印刷用・10項目)

  • 1. 課税売上と非課税売上の区分を確認したか
  • 2. 輸出等の零税率売上に必要な証憑を揃えているか
  • 3. 仮払消費税のうち控除対象外がないか確認したか
  • 4. 前受金・未収入金の履行時点課税を確認したか
  • 5. 簿外で計上された売上や仕入がないか照合したか
  • 6. 期末棚卸や評価損による仕入調整が適切に反映されているか
  • 7. 課税事業者か免税事業者かの判定(基準期間)を確認したか
  • 8. 仕入税額控除の根拠書類(請求書・領収書等)を保存しているか
  • 9. 申告書の計算と帳簿が整合しているか照合したか
  • 10. 税務調査で指摘されやすい項目(誤分類・過少控除等)を確認したか

付帯教材(ダウンロード案): 判定フローチャート表(A4)、仕訳練習3問(解答・解説付き)、申告前セルフチェック(10項目)。これらを用いることで運用負荷を抑えつつ学習を継続できます。

補足(税務調査とのつながり): 前回記事の「税務調査での指摘」に関連して、実務上は誤分類や仕入税額控除の過不足が頻出です。上のチェックリストを使って決算前に重点的に確認してください。

まとめ

消費税は判定(課税・非課税・零税率)と仕訳の対応をセットで覚えると整理しやすくなります。特に決算日時点での「未提供・未経過」の扱い、輸出の証憑保存、仕入税額控除の根拠書類は実務・試験ともに重要です。今回の表と4週間の学習メニューを目安に、短時間で反復する習慣をつけてください。継続が得点力につながります。

次回は「消費税のインボイス制度(適格請求書)導入後の仕訳と申告の実務的対応」を予定しています(税務調査編からの続き)。

第160回 税務調査ゼロ入門:調査の流れ・準備書類・よくある指摘を表でやさしく整理(続けられる学習メニュー付き)

税務調査は初めてだと「何を見られるのか」「何を準備すればよいか」が不安になりがちです。本記事では、調査の全体像を落ち着いて理解できるように、表を中心に整理します。読み進めながら実務で使えるチェックリストや、学習を続けやすい週次メニューも用意しました。まずは大きな流れをつかみ、少しずつ習慣化することを目標にしましょう。

調査の全体フロー

段階 主な内容 事前にできる準備 想定期間
事前通知 税務署からの日程連絡。対象期間や求める書類が示される。 通知の確認、代表者と立会い者の決定、指定書類の準備開始。 通知から1〜4週間
準備(書類整理) 帳簿・領収書・契約書・決算関係書類の整理とコピー。 提出用ファイル作成、主要科目の試算表確認、未整理箇所の仮整理。 数日〜2週間
立会(現地調査) 税務職員が帳簿や関係者に質問。当日その場での確認が中心。 当日の役割分担、質問に対する簡潔な説明の準備。 半日〜数日
指摘・検討 検討の結果、修正申告や更正の可能性を含む指摘が提示される。 指摘項目ごとの資料補強、税理士としての見解整理。 数日〜数週間
結論(合意/異議) 修正申告の提出、修正仕訳、必要に応じて争点整理。 修正エビデンスの準備、社内承認の取得。 1週間〜数か月

期別に揃えるべき帳簿・書類(必須・推奨・保管年限)

書類 必須/推奨 保管年限
仕訳帳・総勘定元帳・試算表 必須 7年(法人税法上の原則)
領収書・請求書(取引先別) 必須 7年
契約書・見積・注文書 推奨 7年(契約内容により長期保管推奨)
給与台帳・源泉徴収票 必須 7年
固定資産台帳・減価償却計算書 必須 7年(償却資産は別途確認)
決算報告書・損益計算書・貸借対照表 必須 7年

よくある指摘事項と会計・税務上の対応

下表では、決算日時点で「何が未提供・未経過か」を明示した仕訳例と訂正手順を示します。

指摘内容 典型的な仕訳(決算日時点の状況を明示) 訂正手順・注意点/参考
交際費の領収書不足 (決算日時点)交際費50,000円を計上済みだが領収書が未提供 領収書の早期補完を要求。補完不能なら交際費の否認・課税所得調整。必要であれば修正申告。参考:交際費の損金算入要件
未払費用の過小計上 (決算日時点)未払費用が計上されておらず経費が過小に見積もられている 発生事実を確認のうえ、決算訂正仕訳を作成(例:未払費用/費用)。修正申告の判断は税額影響を検討。
私的流用とみなされる支出 (決算日時点)交際費として計上されたがプライベート費用の疑いがある 業務関連性の証拠(参加者名簿、議事録等)を提出。認められない場合は給与課税や借入金の返済扱いに訂正。
固定資産の取得日・耐用年数の不備 (決算日時点)取得日が証明できず減価償却が適正でない可能性あり 契約書・請求書で取得日を裏付け。誤りがあれば減価償却計算を修正し、修正申告を検討。
売上計上漏れ(請求書未発行) (決算日時点)売上が発生しているが請求が未発行で売上未計上 発生事実を確認し、決算訂正(売掛金/売上)を行う。関係書類で時点を明確化。

調査対応チェックリスト(週次・月次の準備ルーチン)

項目 週次/月次 備考
領収書・請求書の受領とファイリング 週次 受領日別にデジタル保存。消耗品等は月次で集計。
試算表の突合(主な科目) 月次 売上・仕入・給与・未払金の差異を確認。
未払費用・未収収益の洗い出し 月次 決算前にリスト化しておくと調査時に説明しやすい。
固定資産台帳の更新 月次 取得日・取得価額・償却累計の確認。
従業員関連書類の整理(給与台帳等) 月次 源泉徴収の処理ミスを早期発見。

学習メニュー:続けられる工夫を含む(3か月テンプレ)

週1回、30〜60分で続けられる「調査準備ワーク」を中心にしたメニューです。習慣化の鍵は小さな成功体験を積むことです。

取り組み 目標/所要時間
1週目 仕訳帳・試算表の主要科目を確認し、異常値がないかチェック 30分:主要3科目確認
2週目 領収書の未整理分をデジタル保存し、月次フォルダへ移動 45分:整理完了を目指す
3週目 固定資産台帳を1件見直し、取得証憑を確認 30分
以降の週 交互に上記ワークを繰り返し、月末に総点検を実施 週30〜60分

ミニ演習(想定指摘 → 自分で仕訳と説明を作る)

課題:決算日時点で売上代金の一部(100,000円)が未請求だったことが判明しました。仕訳と調査官への説明を自分で作ってみてください。以下に模範回答例を示します。

【模範回答例】
決算日時点の状況:商品は引渡済・検収済だが請求書が未発行(未収計上なし)
決算訂正仕訳:
  (借) 売掛金 100,000円
      (貸) 売上 100,000円
説明文案:"当該取引は決算日前に履行済であり、請求処理の手違いで請求書が未発行でした。取引先との納品書・受領確認により事実を裏付けます。"

模範回答のポイント

  • 時点(いつの時点で発生したか)を明確にすること。
  • 裏付け資料(納品書、受領サイン、メール等)を用意すること。
  • 税務上の処理は修正申告が必要かどうか、税額影響の有無を確認すること。

継続の工夫:『調査不安ログ』テンプレ(短い質問形式)

日々の不安を小さな項目に分けて記録すると、次に何をすべきかが明確になります。週末に1回、3分で振り返りましょう。

  1. 今週、未整理の領収書は何件あるか?(数)
  2. 決算に影響しそうな未処理項目はあるか?(有/無)
  3. 調査で聞かれたら説明に困る点はどれか?(箇条書き)
  4. 来週、確実に終わらせるToDoは何か?(1つ)

まとめ

税務調査は突発的に感じられますが、日常的なルーチンとシンプルなチェックリストで準備できます。本稿で示したフロー表・書類リスト・指摘対応表を基に、まずは週1回の「調査準備ワーク」を続けてください。小さな習慣が調査不安を減らし、実務力を育てます。次回は具体的な調査対応でよく使うテンプレ文書(立会メモ・説明文テンプレ)を用意しますので、実務と学習をつなげていきましょう。

第159回 地方税(法人住民税・法人事業税)ゼロ入門:法人税との計算のつながりを表でやさしく整理(続けられる学習メニュー付き)

学習を進める中で、「法人税の答えは出せたが、地方税へどうつなげるかがわからない」「調整項目が多くてどこまで地方税に影響するのか混乱する」と感じることは少なくありません。本記事では、法人税の計算結果が法人住民税・法人事業税へどのように変換されるかを、調整項目と計算フローを中心に表で整理します。初学者が続けやすい週次プランと練習テンプレートも付けますので、無理なく継続してください。

比較表:法人税・法人事業税・法人住民税(概要)

税目 課税ベース 調整の有無(代表) 税率(代表) 備考
法人税 課税所得(所得概念) 各種加算・減算あり(基礎) 国税の法人税率(別記事参照) 本記事の出発点。計算結果(課税所得・法人税額)が地方税の基礎になる。
法人事業税 事業税用課税標準(所得ベースだが一定の調整あり) 法人税の損益と異なる税務上の調整が多い(例:減価償却の税務差異) 代表値:業種・規模で異なる(例:3%〜6%台の事業税率目安)※ 所得に対する課税だが、調整項目で法人税と差異が生じる。
法人住民税 (1)法人税額を基礎にした法人税割 (2)均等割(資本金等) 法人税額を基礎とするため法人税の影響を受ける。均等割は別計算 代表値:法人税割は条例率(例:10%前後)+均等割は定額(規模別)※ 税額ベースの課税(法人税額に比例する部分)と均等割の併存に注意。

※地域・業種により率は変わります。学習では「計算の仕組み」と「調整の方向性」を重視してください。

調整項目一覧表(法人税の調整が各地方税にどう影響するか)

調整項目 法人税での扱い 法人事業税への影響 法人住民税への影響
交際費 一定の限度超で損金不算入(加算) 事業税の損金算入範囲が法人税と異なる場合がある→課税標準に影響 法人税額が変われば法人税割が変動。均等割は影響しない
減価償却(税務差異) 税法上の償却方法で調整(加算・減算) 事業税では耐用年数や償却方法の扱いが異なり、課税標準に影響 結果的に法人税額が変わるため法人税割に影響
欠損金の繰越・繰戻し 繰越控除等の適用で課税所得が変動 事業税では欠損金の取扱に制限や別計算があるため注意 法人税額の変動を通じて影響(法人税割)
寄附金(損金性) 限度超は損金不算入 事業税の課税標準にも影響する場合あり 法人税額に依存
受取配当金(益金不算入等) 益金不算入制度や配当控除の適用 事業税では別途計算の対象となる場合あり 法人税額の変動を通じて影響
繰延資産・引当金 損金算入時期で差異が生じる 事業税の課税標準に影響するケースあり 法人税額に依存

申告フロー表(決算から地方税申告書までの流れ)

段階 作業・出力 法人税とのつながり 地方税での反映先
1 決算書作成(税引前当期純利益、損益の確定) 税務調整の出発点。法人税の課税所得を算出するための基礎 この段階で資料を保存。以降の調整で地方税の基礎が決まる
2 法人税申告書の作成(別表等) 課税所得・法人税額を確定。別表の調整項目が明記される 法人税額は後段で住民税の法人税割の基礎となる。別表の調整は事業税の参考資料
3 事業税用の課税標準計算(別途の調整) 法人税の調整項目を参照しつつ、事業税特有の調整を行う 事業税申告書に数値を転記/控除や分配で按分処理する
4 住民税の算定(法人税割・均等割の計算) 法人税額を基礎とする法人税割、資本金等で均等割を算出 住民税申告書に法人税額や均等割を記載して申告

4週間の学習メニュー(継続しやすい設計)

Week 学習目標 毎日の継続タスク(15〜30分) 成果物
Week1 基礎用語と各税目の構造理解 条文ではなく表で比較を読む(15分)+用語ノート作成(15分) 比較表の自分用メモ
Week2 主要な調整項目の実務的理解(交際費・減価償却等) 各調整項目を1つずつ整理し、仕訳例を1件書く(30分) 調整項目一覧(自作表)
Week3 計算演習(簡易な模擬仕訳と表計算) 注記付き計算テンプレで演習(30分)+自己採点(15分) 模擬問題の解答と自己採点結果
Week4 申告書の読み方と総復習 法人税申告書の別表を1枚読み、地方税へのつながりをメモ(30分) 申告フロー図の手書きメモと復習チェックリスト

学習時間は短く・頻度高めに設定しました。継続が第一です。週末にまとめ復習を入れると効果的です。

注記付き計算テンプレート(WordPressに貼れるHTML表)

以下は「法人税で求めた課税所得」から出発して、事業税の課税標準・住民税の法人税割へ至る簡易テンプレです。空欄を埋めて計算練習に使ってください。

項目 金額(円) 注記
税引前当期純利益 ______ 決算書の金額(例:12月決算で未経過費用・未払費用がある場合は注記)
法人税上の調整(合計) ______ 交際費の損金不算入、減価償却の加算/減算等を合算
法人税課税所得 ______ (税引前当期純利益+調整)=法人税用課税所得
算定後の法人税額 ______ 法人税申告書の確定額を記入
事業税用の追加調整(例:減価償却の税務差異) ______ 事業税の課税標準に影響する事項を記入
事業税課税標準 ______ 法人税課税所得を基礎に事業税向け調整をした後の数値
事業税額(計算欄) ______ 事業税率を乗じて計算(業種・地域に注意)
住民税:法人税割(基礎) ______ 算定した法人税額に条例率をかける(地域差あり)
住民税:均等割 ______ 資本金等に応じた定額(規模別)
住民税合計(法人税割+均等割) ______ 申告書へ転記する最終税額

模擬問題(設問+解答欄)

以下は練習問題です。決算日時点での「未提供」や「未経過」を明記しています。

設問 解答欄(要点)
(問題1)12月決算のA社。税引前当期純利益1,000,000円。交際費のうち50,000円が期末に未払。交際費の損金不算入額は20,000円。法人税課税所得はいくらか(未払分は決算で費用計上済み)? 解答:1,000,000+(損金不算入20,000)=1,020,000(未払50,000は費用計上済みのため既に利益に反映)
(問題2)同A社。法人税額が確定した。住民税の法人税割の基礎と均等割の違いを簡潔に説明せよ。 解答:法人税割は確定した法人税額に条例率を乗じる税額ベース。均等割は資本金等に基づく定額。法人税割は法人税額の変動を受けるが、均等割は規模により定額。

自己採点シート(簡易採点基準)

問題 配点 採点ポイント
問題1 10点 損金不算入の加算があるか(8点)、未払の扱いの理解(2点)
問題2 10点 法人税割と均等割の区別(説明の明確さ)

合計得点が満点の80%以上なら良好、60〜80%は復習推奨、60%未満は調整項目と申告フローを再確認してください。

試験対策ポイント(頻出の調整と注意点)

調整 短い解説 注意喚起
交際費 損金不算入の扱いが法人税・事業税で異なることがある 未払の計上や交際費の判定時点(決算日)を確実に押さえる
減価償却 税務上の償却方法の差で課税標準が変わる 耐用年数や特例償却の適用有無をチェック
欠損金 繰越控除等で法人税が変わると住民税の法人税割にも波及 事業税の取扱いを別途確認する(試験で引っかかりやすい)

関連付け:前回・過去回の復習リンク(前提箇所)

記事 slug 本記事で参照すべき前提
第158回:法人税ゼロ入門(基礎) dai158-corporate-tax 法人税の課税所得の出し方、別表の主要項目
第146回:固定資産・減価償却 dai146-fixed-assets 減価償却の税務上の差(耐用年数・特例)
第144回:繰延税金 dai144-deferred-tax 繰延税金の考え方と税効果会計の基本

※リンクはサイト内の該当slugへ誘導してください(例:/posts/dai158-corporate-tax など)。

まとめ

本記事では、法人税で求めた課税所得・法人税額がどのように法人事業税・法人住民税へ結びつくかを、表で整理しました。ポイントは「法人税は出発点」「事業税は別途調整が多い」「住民税は法人税額を基礎とする(+均等割)」です。まずは表を写して自分用メモを作り、短時間の演習を継続してください。次回は実際の別表の読み方に進むと学習の流れが自然につながります。

続けるための小さな提案:毎日15分の表読みを4週間続けてください。変化が見えたらモチベーションになります。頑張り過ぎず、着実に学習を積み上げましょう。

第158回 法人税ゼロ入門:会計の利益から課税所得へのつながりを表でやさしく整理(続けられる学習メニュー付き)

勉強を始めたばかりの方へ。会計上の当期純利益と税法上の課税所得がなぜ一致しないのか、項目ごとに整理すると理解が進みます。初めは項目名や扱いに戸惑うのが普通です。ここでは図ではなくテーブルを中心に、差異の種類と調整ステップをひとつずつ確認できるようにしました。まずは全体像をつかみ、練習問題で手を動かしてください。

なぜ差異が生じるか(基本的な考え方)

会計(財務会計)は企業の経済活動を適正に報告することが目的で、一方で税法は課税の公平や租税政策を反映するための規定です。そのため、収益・費用の認識基準や控除・損金算入の可否に差が生じ、会計利益と課税所得がずれます。差異は大きく「恒久差異」と「一時差異」に分かれます。

主要な恒久差異(会計と税務で永続的に異なるもの)

項目 会計上の処理 税務上の扱い 課税所得への影響
交際費(一定限度超) 損金算入して費用計上 損金不算入または一部損金不算入 加算(課税所得↑)
役員賞与(事前確定要件未達) 発生主義で費用計上 損金不算入 加算(課税所得↑)
受取配当金(一部) 収益計上 益金不算入制度により全額または一部非課税 減算(課税所得↓)

主要な一時差異(将来に逆転する差異)

項目 会計上の処理 決算日時点での状況(未経過・未提供 等) 将来の逆転時点
減価償却(会計と税務の償却方法差) 計画的に費用配分 税務上の償却限度と異なる場合、当期の差額が発生 将来の各期で逆転(税効果発生)
貸倒引当金 一般的に引当計上 税法上は算入制限があり、決算時に調整が必要 将来、実際の貸倒発生で逆転
前受収益・未払費用(発生時差) 会計で収益・費用を発生主義で認識 決算日時点で未経過の収益や費用がある 翌期以降に逆転

会計利益から課税所得へ:調整の流れ(実務向けの簡潔ステップ)

ステップ 作業内容 仕訳例(調整仕訳) 申告・別表への転記先
1 会計上の当期純利益を確認 (なし) 別表一の損益計算書等の起点
2 恒久差異の加算・減算を行う 交際費の損金不算入分を加算 別表四(加算・減算欄)等
3 一時差異を把握し調整(課税上の戻入は別建てで管理) 減価償却差額を調整(別表で計算) 別表十(繰延税金)や別表四
4 最終の課税所得を算出し法人税額を計算 (なし) 別表一・別表四 → 法人税申告書(別表一等)

申告書(別表)とのつながり(要点)

別表名 主な目的 対応する会計項目の例
別表一 損益計算書の税務上の起点 当期純利益、益金不算入・損金不算入の調整
別表四 所得金額の計算(加算・減算) 交際費の加算、役員賞与の調整など
別表十 繰延税金資産・負債の計算 減価償却差額、貸倒引当金の差額

練習問題(短めの実務系:会計当期純利益から課税所得を作る)

※決算日時点で未提供・未経過などの状態が明確になるよう設定しています。各問とも簡易に計算してください。

問題1

会計上の当期純利益:1,000,000円。決算日時点で交際費のうち損金算入限度を超える部分が50,000円ある。課税所得を求めよ。

問題2

会計上の当期純利益:2,000,000円。減価償却費(会計)200,000円、税務上の償却限度は150,000円(決算日時点で税務上の償却が少なく、当期は差額が50,000円生じる)。課税所得を求めよ。

問題3

会計上の当期純利益:3,000,000円。貸倒引当金を会計上30,000円計上したが、税法上は当期に全額損金算入できないため20,000円が損金不算入となる。さらに、前受収益として翌期に提供すべき収益が決算日時点で40,000円ある(税務上も未経過は調整対象)。課税所得を求めよ。

練習問題:簡易解答と解説

計算メモ 課税所得
1 当期純利益1,000,000円 + 交際費損金不算入50,000円 1,050,000円
2 当期純利益2,000,000円 + 減価償却差額(会計200,000 − 税150,000 = 50,000) 2,050,000円
3 当期純利益3,000,000円 + 貸倒引当金損金不算入20,000円 + 前受収益40,000円(税務上は未経過として調整) 3,060,000円

解説(要点):各問とも、会計上の当期純利益を起点に「恒久差異は加減」し、「一時差異は決算日時点での未経過・未提供を把握して調整」します。減価償却のような一時差異は将来逆転するため、別表十で繰延税金の計上が必要になるケースがあります(本問では簡易化のため税額計算まで省略)。

実務的チェックリスト(貼り付け用テンプレート)

項目 確認内容 頻度 メモ例
交際費 限度超の額、交際費の区分確認 週次/月次 今期累計と税法上の損金算入限度を照合
減価償却 会計償却と税務償却の差額の把握 月次 資産追加や除却の有無を点検
貸倒引当金 計上根拠と税務上の算入限度確認 月次 期末残高と債権の回収可能性を評価
前受・未払 未経過収益・未経費の発生状況確認 週次 翌期に提供予定のサービスや納品状況をチェック

このテンプレートはそのままWordPressの記事に貼って、運用チェック表として使えます。スマホ表示では表が横に長くなる場合があるため、重要行は先に要点を書いた段落を付けると読みやすさが上がります。

注意点とよくある落とし穴

  • 簿外項目:会計上計上されていないが税務上は重要な項目がある。例えば税務上の特別控除や損金算入の届出が必要なもの。
  • 特別損失の扱い:会計上の特別損失が税務上認められるかは要件確認が必要。
  • 税率適用のタイミング:暫定税率や中間申告の影響を把握すること。課税所得の計算と税額の計算は別プロセス。
  • 繰延税金資産の回収可能性:将来の課税所得で回収できる見込みがなければ繰延税金資産を設定できない場合がある。

続けられる学習メニュー(実践的・短時間プラン)

  • 週次トレーニング(15分×5回)
    • 1日目:恒久差異の代表例を1ページで復習(交際費・配当等)
    • 2日目:一時差異の代表例を1ページで復習(減価償却・引当金等)
    • 3日目:別表四・別表十の簡単な読み方を15分で確認
    • 4日目:本記事の練習問題を解く(実作業)
    • 5日目:解答と自分の仕訳例を照合して振り返り
  • 月次の実務チェック(30分)
    • チェックリスト表を用いて、交際費・減価償却・前受未払を点検
    • 異常があればメモを残し、次回の決算時に重点レビュー

まとめ

会計利益から課税所得への変換は、まず恒久差異と一時差異を区別して整理することが出発点です。恒久差異は永久的に課税所得に影響を与え、一時差異は将来逆転します。別表(別表一・別表四・別表十など)との対応を意識し、決算日時点で未提供・未経過の項目を確実に把握する習慣をつけると学習と実務がつながります。小さなステップを繰り返す学習メニューで継続してください。困ったときは、まずチェックリストで現物を確認することが近道です。

シリーズ:税理士合格ロードマップ

第157回 給与と源泉徴収ゼロ入門:給与計算の仕訳と年末調整を表でやさしく整理(続けられる週次チェックリスト付き)

学び始めるとき、給与まわりの処理は「項目が多い」「税や保険の期限が分かりにくい」とつまずきやすい部分です。本記事では仕訳や流れを図ではなく表で整理し、初学者が試験と実務の両方で迷わないようになることを目標にします。計算例は簡潔に示し、税率や料率は変動する旨を注記します。

1. 給与フロー概観(月次→支払→源泉→納付→年末調整)

まずは月次の主要プロセスを一目で把握しましょう。

月次処理 具体例 会計処理タイミング 備考
給与計算(締め) 当月分の総支給、控除(源泉・社会保険)を確定 締め日(当月末)に未払で計上 決算日時点では未払給与や預り金が残る場合あり
支払(振込) 従業員へ差引支給額を振込 支払日(翌月〇日など)に未払消滅 給与振込が遅れれば未払残高が残る
源泉徴収 給与から源泉所得税を控除 給与支払時に預り金計上、税務署へ納付 納期の特例の有無で納付タイミングが変わる
社会保険(被保険者分・事業主負担) 被保険者の控除+会社負担分を算出 締めで未払計上、納付時に支払 決算時点で未納があれば未払金として残る
年末調整 年間の源泉徴収額と確定税額を精算 年末(通常12月)に実施、還付または追徴 還付は会社が社員へ支払、追徴は会社が徴収

2. 基本仕訳表(主要項目別)

ここでは代表的な仕訳を示します。金額は例で、締め日時点で何が未払・未経過かを明示します。

取引 借方 貸方 備考
給与の締め(当月末・支払未済) 給料手当(費用) 300,000 未払給与(負債) 245,000
預り金(源泉所得税) 15,000
預り金(健康保険料等) 40,000
例:総支給300,000、控除合計55,000、差引支給245,000。決算日時点では未払給与・預り金が残る
支払(振込)時 未払給与 245,000 普通預金 245,000 差引支給額の振込で未払が消滅
源泉税の納付時 預り金(源泉所得税) 15,000 普通預金 15,000 税務署への納付で預り金が消える
会社負担の社会保険(発生時) 法定福利費(費用) 60,000 未払金(社会保険) 60,000 会社負担分は費用計上し、納付時に支払う。決算で未払金が残ることあり
会社負担の社会保険(納付時) 未払金(社会保険) 60,000 普通預金 60,000 納付により未払金が消滅
賞与の締め(未経過分の処理) 賞与手当(費用) 200,000 未払賞与 200,000 賞与支払日前の決算では未払賞与で処理

3. 源泉徴収・納付の仕訳とスケジュール

納付期限と対応する仕訳の例を整理します。実際の期限は会社の採用する特例や税務署の指示で変わるため、都度確認してください(注)。

種類 納付期限(目安) 仕訳例 備考
源泉所得税(給与) 一般的に給与支払月の翌月10日(特例あり) 借方:預り金(源泉所得税) 15,000 / 貸方:普通預金 15,000 特例(年2回納付等)を利用している場合はスケジュールが異なる
社会保険料(被保険者分・事業主分) 月次でまとめて翌月末頃(協会けんぽ等により異なる) 借方:未払金(社会保険) 100,000 / 貸方:普通預金 100,000 納付漏れがあると決算で未払金が増える
源泉所得税の年末調整(確定) 年末調整実施後に精算(12月給与など) 還付:借方 預り金(源泉) 5,000 / 貸方 普通預金 5,000
追徴:借方 普通預金 3,000 / 貸方 預り金(源泉) 3,000
還付は会社が従業員に支払う(会社の立替え)

4. 年末調整の仕訳と還付・追徴の対応

年末調整での代表的な処理を整理します。決算日時点で「過不足」が生じることがあります。

手続き 仕訳例 発生状況(決算時)
年末調整で還付がある(会社が従業員に還付) 借方:預り金(源泉所得税) 5,000
貸方:普通預金 5,000
決算日時点で源泉預り金が過剰計上されている場合、還付により負債が減少
年末調整で追徴がある(従業員から徴収) 借方:普通預金 3,000
貸方:預り金(源泉所得税) 3,000
決算日時点で源泉預り金が不足している場合、徴収により負債が補填される
年末調整後の法定調書等の提出 (会計上の直接仕訳なし) 税務書類の提出は別途管理。提出漏れがないよう注意

5. 週次チェックリスト+実践練習(模擬給与明細つき)

継続しやすい学習メニューを示します。15分×3回の短時間セッションで習慣化しましょう。

週次セッション 内容(15分×3回の例)
1回目 給与フローの読み直し(本記事の表を参照)、未払・預りの意味を確認
2回目 仕訳練習:締め→支払→源泉納付の仕訳を短時間で3セット実施
3回目 年末調整の仕組み確認と短問(下のセルフチェック)を解答

模擬給与明細(例)

氏名 支給(基本給) 支給計 控除(源泉) 控除(社会保険 被保険者) 差引支給
山田 太郎 300,000 300,000 15,000 40,000 245,000

練習問題(模擬明細を使って)

以下の条件で仕訳を作成してください(締め日:当月末、支払日:翌月5日、源泉納付:翌月10日)。決算日時点で未払・未経過の項目が分かるように示してください。

  • 総支給:300,000、源泉:15,000、被保険者負担:40,000、差引支給:245,000
  • 会社負担の社会保険:60,000(当月分)

期待される仕訳(主要なもの):給与締め、支払、源泉納付、会社負担保険の計上と納付。

セルフチェック(短問)

  • Q1. 給与を締めたが支払日が来ていないとき、決算書上どの勘定が残るか?(答えを1〜2行で)
  • Q2. 年末調整で従業員に還付が生じた場合、会社はどの勘定を減らして現金を出すか?
  • Q3. 源泉税の納付期限が守られないとどんな会計上の影響があるか?

よくあるミスと回避法

  • 未払と預り金を混同する:未払給与は会社の債務、預り金は従業員の税・保険の預かりである点を意識する。
  • 納付期限の誤認:源泉・社会保険は納付期日が異なるのでカレンダーで管理する。
  • 年末調整の還付処理忘れ:決算書上の源泉預り金を照合し、過不足を年末調整で確実に処理する。

試験との対応(押さえるべきポイント)

項目 簿記 税法(源泉・年調)
給与の計上・未払処理 費用計上と未払負債の把握(締め処理)
源泉徴収の預り金と納付 預り金の計上・精算仕訳 源泉税の計算方法と納期限(特例の有無)
年末調整 還付・追徴の仕訳(負債の減少・増加) 扶養控除や基礎控除などの適用要件

(参考)未払/前払・勘定科目・試算表の基礎については、過去記事も合わせて確認してください:未払と前払の基礎勘定科目と試算表の見方

まとめ

給与処理は「計算→未払計上→支払→納付→年末調整」という一連の流れを表で整理すると理解が進みます。ポイントは未払と預り金の違い、納付期限の管理、年末調整での還付・追徴処理です。週次で短時間の練習を継続し、模擬明細で仕訳を繰り返すことで試験と実務の両方に役立つ力がつきます。最新の税率や保険料率は必ず官公庁や保険者の公表値を参照してください。

付録:コピペで使える仕訳スニペット(例)

(締め時)

借方:給料手当 300,000
貸方:未払給与 245,000
貸方:預り金(源泉所得税) 15,000
貸方:預り金(健康保険料等) 40,000

(支払時)

借方:未払給与 245,000
貸方:普通預金 245,000

(源泉納付時)

借方:預り金(源泉所得税) 15,000
貸方:普通預金 15,000

次回は「決算整理での未払賞与と賞与引当金の処理」を表で整理します。継続学習の一助になれば幸いです。

第156回 買掛金と支払手形ゼロ入門:仕訳から消込・支払まで表でやさしく整理(続けられる週次練習付き)

学習を進めるうちに「買掛金と支払手形の違い」「いつ買掛金を消すか」「手形割引や支払手形の戻りでどう仕訳するか」でつまずく人は少なくありません。特に決算日時点で『まだ支払っていない』のか『支払済みだが未処理』なのかを区別するのが難しいと感じる方へ。本記事では、発生から消込・支払・手形処理までを主要仕訳パターンと表で整理し、週次で続けられる練習メニューと実務チェックリストを付けて、実務と試験の両方で使える感覚を養びます。

導入:押さえるべき基本概念

まず基本。買掛金は掛け取引で生じる債務、支払手形は手形を振り出して支払うことで生じる債務(約束手形)です。ポイントは「支払い方法の違い」と「決算日時点の未払・未経過の判定」です。仕訳は常に原因(取引)と効果(勘定科目の増減)を考え、借方と貸方を決めます。

主要仕訳一覧(発生・返品・値引・支払・手形処理など)

状況 借方 貸方 コメント(決算日時点の注記)
掛仕入の発生(仕入れ) 仕入 xxxx円 買掛金 xxxx円 代金未払のため買掛金が計上される(決算日で未払なら貸借対照表に残る)
掛仕入の返品 買掛金 xxxx円 仕入 xxxx円 返品時点で債務が減少。返品未処理だと過大計上になる
仕入値引き(掛時) 買掛金 xxxx円 仕入値引き xxxx円 値引き扱いで仕入金額が減る。買掛金も減る
現金・預金で支払った(買掛金の決済) 買掛金 xxxx円 現金/普通預金 xxxx円 支払済みによる債務消滅(決算時点で支払済みか未払かを確認)
支払手形を振出して決済(買掛金→支払手形) 買掛金 xxxx円 支払手形 xxxx円 手形振出により買掛金は消え、支払手形が負債として計上される
支払手形を銀行で割引した(手形割引) 現金 (受取額)/手形割引料(費用は借方) xxxx円 支払手形 xxxx円 割引料は支払利息に相当。決算日時点で割引未実行なら支払手形が残る
貸倒戻入(仕入先から回収等) 現金/普通預金 xxxx円 貸倒引当金戻入/雑収入 xxxx円 仕入先の債務整理や回収で処理。買掛金と関連する場合は慎重に勘定を確認

支払スケジュール表(例)

決算前後に支払をコントロールするための簡易スケジュール例です。各行は1件の債務を表します。

期日 取引先 残高(買掛金/手形) 支払方法
4月15日 A商事 買掛金 500,000円 4/20に普通預金で支払予定(決算日は未払)
4月20日 B株式会社 支払手形 300,000円 手形振出済。期日到来前の割引検討中(決算日で振出済)
4月30日 C商店 買掛金 120,000円 期日当日に現金で支払済(決算日で支払済)

消込(照合)の手順表

手順 内容
1 仕入帳・買掛帳と仕入先の請求書を突合し、金額・日付・品目を確認する
2 支払手形が振出されている場合は手形控えと照合し、支払対象の買掛金を特定する(買掛金→支払手形の仕訳の有無確認)
3 相違があれば返品・値引・割引料等を確認し、訂正仕訳を作成する
4 決算整理で未払金や支払手形の残高を確定し、注記や支払予定表を作成する

よくあるミスと訂正仕訳

以下は試験や実務で頻出のミスと、その訂正仕訳例です。

ミスの状況 誤った仕訳 正しい仕訳(訂正)
掛仕入を現金で支払ったが、買掛金を消していない (誤)仕入 xxxx / 現金 xxxx (訂正)買掛金 xxxx / 現金 xxxx(既に仕入処理済みなら仕入は訂正不要)
支払手形を振出したが、買掛金の消し忘れ (誤)支払手形 xxxx / 現金 xxxx (訂正)買掛金 xxxx / 支払手形 xxxx(振出と同時に買掛金を消す)
手形割引料を費用にせずにそのまま扱った (誤)現金 xxxx / 支払手形 xxxx(割引料未計上) (訂正)現金 受取額、手形割引料(費用) 割引料  / 支払手形 額面金額

週次練習(4週間、各週5問) — 解答・簡潔解説付き

毎週5問を目安に、継続して解きましょう。各問題は決算日時点で何が未提供・未経過かを明記しています。

Week 1(基礎)

解答(仕訳) 解説
1. 期中に掛で商品100,000円を仕入れ、決算日は未払。 仕入 100,000 / 買掛金 100,000 買掛金は決算日で負債として残る。
2. 仕入先からの請求に対し、30,000円を支払手形で支払った(決算日で振出済)。 買掛金 30,000 / 支払手形 30,000 買掛金を消し、支払手形が負債に移る。
3. 掛で仕入れた商品を10,000円分返品した(決算日で返品処理済)。 買掛金 10,000 / 仕入 10,000 返品で債務減少。仕入の調整が必要。
4. 支払手形300,000円を銀行で割引し、割引料5,000円が発生(決算日で割引済)。 現金 295,000 / 手形割引料 5,000 / 支払手形 300,000 割引料は費用。支払手形が消える。
5. 期日に支払予定の買掛金50,000円があり、決算日は支払前。 (確認)期日到来前は買掛金50,000が貸借対照表に残る 支払時に買掛金/現金の仕訳を行う。

Week 2(応用・手形絡み)

解答(仕訳) 解説
1. 支払手形が期日に不渡りになり、会社が現金で支払った(決算日で不渡り→支払済)。 支払手形 xxx / 現金 xxx(不渡り扱いの後に清算した仕訳) 不渡りの処理と清算は取引の実態に合わせる。
2. 手形を受取人に渡したが、仕入先側で差額の値引きがあった(決算日で値引確定)。 買掛金 xxx / 支払手形 yyy、仕入値引き 差額 値引き分は仕入値引き等で処理。
3. 他社振出の約束手形を割引したが、期末で割引未処理。 決算日時点では支払手形が負債に残る(割引時に初めて手形が消える) 割引を行った場合のみ手形が消える。未割引は残高に注意。
4. 買掛金の一部(80,000円)を現金で支払ったが、仕訳を誤って現金/売掛金とした。 (訂正)買掛金 80,000 / 現金 80,000 売掛金と買掛金を取り違えないこと。訂正仕訳が必要。
5. 支払手形を銀行で割引したが、割引料を未計上(決算で未計上)。 (訂正)手形割引料 xxx / 現金または未払費用で調整 費用の見落としは利益に影響する。

Week 3(ミス訂正中心)

解答(仕訳) 解説
1. 掛仕入を二重で計上していた(実際は100,000円、誤って200,000円計上)。 (訂正)買掛金 100,000 / 仕入 100,000 過大計上分を取り消す。
2. 支払手形を振出したが、振出先名を誤記し、受取人から指摘あり(決算前に訂正)。 (訂正)訂正処理で帳簿の記載を正式な受取人名に修正(仕訳自体は金額に変更なし) 手形の名義変更が必要な場合は法的手続きも確認する。
3. 買掛金の一部が貸倒れになった(決算で未回収)。 貸倒損失 xxx / 買掛金 xxx 貸倒処理は債務者側の倒産等が確認された時点で行う。
4. 手形の期日前に取引先に支払い、買掛金を消してしまったが、実際は手形での支払約束だった。 (訂正)支払手形 xxx / 現金または買掛金で再調整 支払条件に応じて、元の合意に合わせる。
5. 支払手形の額面と帳簿残高が不一致(小口の計算間違い)。 帳簿調整で差額を確認し、正しい勘定科目で訂正 手形は額面が確定しているため、帳簿残高を額面に合わせる。

Week 4(実務演習・総合)

解答(仕訳) 解説
1. 決算日直前に掛仕入200,000円があり、支払期日は翌期。決算で未払。 仕入 200,000 / 買掛金 200,000 未払債務として貸借対照表に計上。
2. 支払手形100,000円を割引し、受取額95,000円、割引料5,000円。割引は決算後に行った(決算日時点で未割引)。 決算日時点では支払手形100,000円が負債に残る(割引は未実行) 割引は実行時に初めて現金と割引料で処理。
3. 仕入先からの値引が決算日に遡及して通知された(10,000円)。 買掛金 10,000 / 仕入値引き 10,000 事後通知でも決算整理で調整する。
4. 買掛金の支払に伴い、源泉税が差し引かれ支払われた(源泉徴収の伴う業務委託等)。 買掛金 xxx / 普通預金 支払額、未払法人税等(源泉関係) 源泉税額 源泉が絡む場合は未払金や預り金の処理を確認。
5. 決算で支払手形残高の内訳を注記する必要がある。注記事項は? (注記例)支払手形残高 総額xxx円(内、期日到来前xxx円、割引検討中xxx円) 注記は利害関係者に支払予定や流動性情報を伝える。

実務チェックリスト(現場で確認する項目)

  • 買掛帳と仕入帳、請求書の突合は週次で実施する。
  • 支払手形の振出・割引・期日管理をカレンダーで把握する。
  • 決算前に未払の買掛金リストと支払予定表を作り、注記要否を判断する。
  • 手形の受渡しや割引に伴う割引料や手数料は漏れなく費用計上する。
  • 源泉徴収や消費税(仕入控除)が絡む場合は、金額と科目の取り扱いを確認する(第140回 消費税の記事参照)。

まとめ

買掛金と支払手形は「同じ支払い義務でも処理方法が異なる」点が本質です。ポイントは(1)取引の実態を正確に把握する、(2)決算日時点で未払・未経過の有無を判断する、(3)手形に関わる割引料や不渡りなどの特殊処理を見落とさないことです。表を使って仕訳パターンと照合手順を習慣化し、今回の週次練習を継続することで実務と試験の両方で使える感覚を身につけてください。疑問があれば第155回(売掛金編)や第149回(前払/未払)と照らし合わせつつ、段階的に理解を広げましょう。

第155回 売掛金と貸倒ゼロ入門:売上計上から回収・消込・貸倒処理まで表でやさしく整理(続けられる週次練習付き)

簿記や会計の学習で売上発生から回収、貸倒対応までの流れがつかめず戸惑う方は多いです。ここでは、初学者が「どのタイミングで仕訳するか」「入金と消込はどう管理するか」「貸倒はいつ会計・税務で認められるか」を、表とテンプレート中心にやさしく整理します。第153回(BS/PL)・第154回(棚卸)で学んだ損益・在庫とのつながりも意識できるようにしています。まずはできるところから一歩ずつ進めましょう。

1 売上の計上タイミング:発生基準と検収基準の比較

売上の計上基準は、取引の実態(サービス完了・引渡し・検収)と契約条件に依存します。簡潔に比較表で示します。

基準 いつ計上するか 会計上の考え方 試験で注意する点
発生基準(発生日主義) 売上が発生した時点(契約成立・作業完了など) 実現主義に基づき、収益の発生を根拠に計上 売上原価や在庫評価と結びつけて理解する(第154回と関連)
検収基準 顧客の検収・引渡し完了後 検収が完了しないと収益確定しない扱い 検収未了は期末処理で未収入金や仮受金の処理が必要

まずできる一歩:自分の理解している取引で「発生基準か検収基準か」を1件、ノートに書いてみる。

2 仕訳パターン表(売掛金・受取手形中心)

典型的な売上から回収までの仕訳パターンを表にまとめます。摘要欄で「何が未提供/未経過か」が分かるように記載しています。

取引パターン 借方 貸方 摘要 注意点(未提供・未経過)
売上(発生基準) 売掛金/未収入金 売上 商品引渡し・サービス完了で計上 商品が未引渡しなら計上不可(前受金扱い)
売上(検収基準) 売掛金/未収入金 売上 検収完了を条件に計上 検収未了の場合は売上計上せず、引渡済でも未検収なら注意
受取手形受入 受取手形 売上または売掛金の消込 手形で受け取った場合 手形期日到来まで現金化されない
入金(全額回収) 当座預金/普通預金 売掛金 請求額全額が入金された場合 入金日と請求期日を照合する(入金遅延は要管理)
部分入金 当座預金/普通預金 売掛金 一部だけ入金された場合(残高あり) 残高管理(売掛金台帳で期日と残高を明確に)
値引・返品 売上値引/売上返品 売掛金 取引後の金額修正 値引・返品が未確定なら引当計上の検討
貸倒(実際の回収不能) 貸倒損失 売掛金 回収不能が確定した時点で実施 破産、支払不能などの事実が確認できることが重要
貸倒引当金繰入(見積) 貸倒引当金繰入 貸倒引当金 期末に見積で引当を行う場合 税務上は損金算入に要件・限度あり(要確認)

まずできる一歩:直近の請求書1件を選び、どのパターンに当てはまるか判定して仕訳を書いてみる(下の練習問題を参照)。

3 回収と消込の実務フロー(入金→消込→確認)

入金処理でよく迷うのは「どの請求と消すか」をどう確定するかです。以下は入金消込に使えるテンプレートです。

請求日 請求先 請求金額 入金日 入金額 消込金額 残高 確認者
2026-06-30 株式会社A 100,000 2026-07-15 100,000 100,000 0 経理担当者

入金消込のチェックリスト(実務フロー):

  • 入金通知(銀行入金・振込明細)を受け取る
  • 入金日・入金金額を請求書と照合する
  • 顧客からのメッセージで割当(請求番号等)があるか確認する
  • 売掛金台帳に消込を記録し、残高を更新する
  • 不明金は未解決リストに移す(未照合入金)

まずできる一歩:今週受け取った入金1件を上のテンプレートに記入して消込まで完了させる。

4 売掛金年齢表(Aging schedule)テンプレート

貸倒リスク管理には年齢表が有効です。まずはシンプルなテンプレートで開始しましょう。

得意先 売掛残高 最終取引日 0-30日 31-60日 61-90日 91日超
株式会社A 150,000 2026-06-30 150,000 0 0 0

ポイント:期末時点で91日超の残高がある得意先は要注意。回収可能性の評価を行い、必要なら個別引当を検討します。

5 貸倒処理と税務扱いの対比表

会計上は見積や実際の貸倒で処理しますが、税務上は要件や限度があります。試験でもよく問われる論点を整理します(細部は税法・通達で確認してください)。

種類 会計上の処理 税務上の取扱い 要件・注意点
実際の貸倒(個別に回収不能) 貸倒損失を計上し売掛金を減少 原則として損金算入可(事実の確認が必要) 破産・清算・支払不能などの客観的事実を確認すること
貸倒引当金(一般見積り) 当期の費用として引当金を計上(貸倒引当金) 税務上は損金算入に要件・限度がある(法定の計算方法に従う) 税務上の限度額や計算法を確認する(試験範囲)
個別評価引当(疑義のある債権) 当該債権ごとに評価し引当を設定 債権ごとの具体的事情が明確なら税務上も認められやすい 個別の証拠(督促・債務者情報など)を保存する

まずできる一歩:売掛金年齢表で91日超の顧客を1件選び、回収見込みのメモ(督促履歴など)を残す。

6 月次・期末のチェックリストと週次練習

継続学習のために、週次で取り組める小さなタスクと4週サイクルのスケジュールを示します。続けられることを優先してください。

やること(3問の仕訳+入金消込1件) 目標
1週目 売上計上の仕訳×3、入金1件をテンプレートに記入 売上発生→売掛金の流れを確認
2週目 受取手形・部分入金・値引の仕訳×3、入金消込1件 入金と消込の実務感覚をつかむ
3週目 売掛金年齢表の作成、貸倒の仕訳×3、入金消込1件 リスク管理と期末処理の準備
4週目 期末調整・貸倒引当の検討、総括の仕訳×3、入金消込1件 期末処理の一巡を体験する

週次練習問題(今週やる分)

以下を各1件ずつ仕訳してください。解答は下の折りたたみで確認できます。

  • 問題1:2026年7月31日、商品を納品し検収完了。請求金額200,000円。受取は月末締めで後日入金予定。仕訳を示せ。
  • 問題2:同日、得意先Bから受取手形で150,000円を受け取った(売掛金の一部の手形受入)。仕訳を示せ。
  • 問題3:翌月15日、株式会社Aから100,000円の入金があり、請求書は同額で一致。仕訳と消込を示せ(売掛金は請求時に計上済)。
解答(クリックで表示)

問題1 解答例:

(借)売掛金 200,000
(貸)売上 200,000
摘要:商品納品・検収完了(2026-07-31)

問題2 解答例:

(借)受取手形 150,000
(貸)売掛金 150,000
摘要:得意先Bより受取手形受入(売掛金の消込)

問題3 解答例:

入金時の仕訳(2026-08-15)
(借)普通預金 100,000
(貸)売掛金 100,000
摘要:株式会社Aからの入金(請求書と一致)

消込は売掛金台帳で該当請求書を0にする(入金日・入金額を記録)。

まずできる一歩:上の問題を実際に手書きで解いて、正解と比較してください。間違いがあれば、どこで「未提供・未経過」の判断を誤ったかをチェックします。

7 試験対策ミニQ&A(よく問われる論点)

いくつかの頻出論点を短く整理します。

  • Q:貸倒損失はいつ損金算入される?
    A:回収不能が事実として確認できる時点で会計上は損金処理。税務上は証拠や要件の確認が必要。
  • Q:受取手形を受け取った時点で現金?
    A:いいえ。受取手形は有価証券として計上され、期日到来で現金化されるまで留保される。
  • Q:期末に未収の売上はどう処理する?
    A:発生基準なら計上、検収基準なら未収入金や仮受金等で処理する。第153回・第154回の損益計算との整合性を確認。

まとめ

売上の計上基準をまず明確にし、売掛金の発生→入金→消込→貸倒の一連をテンプレート(台帳・年齢表・消込表)で習慣化することが重要です。税務上は貸倒引当金に関する要件や限度があるため、試験では「事実の確認」と「税務上の要件」を分けて説明できるようにしておきましょう。

今週のアクション(3分でできる):

  • 直近の請求1件を選び、どの計上基準か判定して仕訳を書く
  • 入金があればテンプレートに1件記入して消込を完了する
  • 売掛金年齢表で91日超の顧客がいるか確認する

補足案(運用向け):

  • 練習用CSV(売掛金台帳)の簡易フォーマット:請求番号、請求日、得意先、金額、期日、入金日、入金額、消込状況
  • 試験対策ミニQ&Aは別稿で深掘り予定(貸倒引当金の税務計算など)

次回以降は、貸倒引当金の税務上の具体計算(試験頻出)や受取手形の裏書・割引の仕訳も扱います。無理せず小さく続けていきましょう。

第154回 棚卸資産(在庫)ゼロ入門:期末評価・売上原価の計算と税務ポイントを表でやさしく整理(続けられる週次練習付き)

学習を進める中で「棚卸資産の評価や売上原価の計算がややこしい」「試験で問われる論点が覚えにくい」と感じる方は多いはずです。まずは焦らず、実務や試験でよく出るパターンを表で整理し、少しずつ週単位で練習する習慣をつけましょう。ここでは用語の定義から仕訳パターン、期末評価の比較、税務上の注意点、そして継続しやすい週次練習までを表中心にまとめます。

主要用語の定義

用語 やさしい定義
棚卸資産 販売目的の商品の在庫。貸借対照表の流動資産に計上される。
期末棚卸 決算日に実地棚卸を行い、数量や金額を確定すること。
売上原価 売れた商品の取得原価。損益計算書の費用になる。
評価損 期末の時価が帳簿価額を下回るときに認識する損失(減額処理)。
評価替え 評価方法を実務上変更すること(継続性と開示が必要)。

仕訳パターン(主要場面ごと)

場面 仕訳例 BS/PL上の影響 税務上の扱い(代表例)
仕入時(掛け) 仕入 / 買掛金 仕入(費用)計上はせず、棚卸資産に振替える場合もある(企業会計の方法による) 通常は取得原価で資産計上。棚卸資産基準に従う
売上時(販売) 売掛金 / 売上  売上原価 / 棚卸資産 売上は収益、売上原価は費用(PLに反映)。棚卸資産は減少(BS) 売上原価の算定方法(FIFOなど)に基づく処理を採用
期末棚卸(実地で数量確定) (帳簿残高から調整)期末商品 / 仕入(または棚卸減耗損) 期末在庫をBSに反映し、売上原価を調整してPLへ影響 実地棚卸で確定した数量に基づき課税所得の計算を行う
評価損の計上(時価下落) 評価損 / 棚卸資産評価損引当金(または棚卸資産) PLで損失、BSで帳簿価額が減少 税務上は実現損益主義の観点で制限がある場合がある(合理的根拠が必要)

期末評価の方法比較(簡潔表)

評価方法 基本的な考え方 試験で押さえるポイント
実地棚卸(原価法) 決算日に実際の数量を数え、取得原価で評価する 数量差異の仕訳、棚卸減耗の扱いを確実に理解する
先入先出法(FIFO) 先に仕入れたものから出庫したと仮定して期末評価を行う 在庫の評価額・売上原価に影響する。問題文の流れを注意深く読む
移動平均法 仕入ごとに平均単価を計算して評価する 計算過程が問われやすい。端数処理や期中仕入混在に注意

売上原価の計算(表形式のフローチャート)

手順 計算式・説明
1.期首棚卸高の把握 期首棚卸額(貸借対照表の期首在庫)を確認する
2.当期仕入高の計上 期間中の仕入合計(運賃や関税など取得原価に含める項目を判定)
3.売上原価の求め方 売上原価=期首棚卸高+当期仕入高−期末棚卸高(評価方法により期末は異なる)
4.期末在庫の評価反映 選択した評価方法で期末在庫を評価し、BSとPLに反映させる

税務上の注意点(簡潔比較)

論点 会計上の扱い 税務上のポイント
評価方法の変更 継続性が原則。変更時は理由の開示が必要 税務上も原則的に認められるが、変更時の取扱いと届出・開示が重要
評価損の計上 時価の下落等で評価損を計上することがある 税務上は損金算入に要件あり。戻入れ時の取扱いにも注意
委託販売・仮置き 委託品は所有権の判断で在庫計上が変わる 決算日時点の所有関係で課税上の評価が決まる(問題文の記載を重視)

続けられる週次練習メニュー(チェックリスト+ミニ演習)

まずは週に1回、20〜40分で取り組める内容を用意しました。短時間で繰り返すことで仕組みが定着します。

週次チェックリスト(短時間で確認)

項目 確認内容
在庫の状況 期末予定の在庫数量が把握できているか。移動や保管場所の差異はないか
未着品・輸送中 決算日現在で到着していない仕入は存在するか(所有権基準を確認)
委託販売品 委託先にある商品で所有権が当社にあるものの有無を確認

週次ミニ演習(仕訳 3問)

各問は決算日時点で何が未提供・未経過かが分かるように記載しています。仕訳と期末でのBS/PL影響を答えてください。

状況(決算日時点) 求めるもの
1 期末に仕入れた商品が船便で輸送中。所有権は売主(FOB目的地)でまだ移転していない。 決算日での在庫計上と仕訳
2 委託販売先にある商品が未販売。委託契約で所有権は当社にあるものの、棚卸時に確認が未了。 決算日の在庫取扱いと必要な開示・仕訳
3 期末に在庫の一部が滅失し、時価が帳簿価額を下回っているが、保険金の支払は未確定。 評価損の計上可否と仕訳(保険金未入金の場合)

解答例は自分で書いてから、教科書や模範解答で照合してください。初回は時間を計って取り組むと効果的です。

まとめ

棚卸資産は貸借対照表と損益計算書の双方に影響を与えるため、評価方法や期末処理の理解が重要です。まずは主要用語と仕訳パターンを表で整理し、週次のチェックリストと短時間の演習を継続することで、試験でも実務でも役立つ「仕組みの理解」が進みます。次回は第153回のBS・PLの理解を踏まえた演習問題の解説を予定しています。少しずつ続けていきましょう。

シリーズ:税理士合格ロードマップ

第153回 貸借対照表と損益計算書ゼロ入門:主要科目の意味とつながりを表でやさしく整理(続けられる週次ワーク付き)

学習を進めるうちに「試算表は読めるけれど、決算書(BS/PL)にどうつながるかがわからない」「決算整理仕訳で何を足してどこに集計するのか混乱する」という声をよく聞きます。ここでは第152回(試算表)からの流れを出発点に、主要科目の役割と決算書への配置を表で整理し、短い例題と週次ワークで継続学習しやすくまとめます。落ち着いて、一つずつ確認していきましょう。

導入:BS(貸借対照表)とPL(損益計算書)の役割を整理する

まず役割を簡潔に整理します。貸借対照表(BS)は「ある時点」の財産と負債、純資産を示します。損益計算書(PL)は「一定期間」の収益と費用の差である当期純利益(損失)を示します。試算表は期中取引を集計したものですが、決算整理を経て科目をBSとPLへ振り分けます。

  • BS:期末日時点の残高(例:現金、売掛金、未払金、固定資産)
  • PL:期中の発生ベースの収益・費用(例:売上、仕入、減価償却費、給与)

ここからは表でつながりを確認します。

試算表からBS/PLへの変換表

科目名 貸借区分 試算表での表示 決算後の集計先(BS/PL) 決算での注意点(税務含む)
現金及び預金 資産(借方) 残高(借方) 貸借対照表:流動資産 期末現金と預金残高の一致確認。未入金・未払の確認が必要。
売掛金 資産(借方) 残高(借方) 貸借対照表:流動資産 貸倒引当金の計上や回収見込みの評価。翌期回収の見込みは注記。
買掛金 負債(貸方) 残高(貸方) 貸借対照表:流動負債 決算日時点で未払のものは未払金・未払費用で計上。
未払費用 負債(貸方) 調整仕訳で計上 貸借対照表:流動負債(期末未払分) 発生主義の確認。期末日時点で費用が未払であれば未払計上。
前払費用 資産(借方) 調整仕訳で計上 貸借対照表:流動資産(翌期に対応する費用は翌期へ) 前払のうち未経過分は資産計上、経過分は当期費用へ振替。
固定資産(有形) 資産(借方) 減価償却累計などと併記 貸借対照表:固定資産(純額)/減価償却費はPL 減価償却の方法・耐用年数の適用、評価損の考え方に注意。
棚卸資産 資産(借方) 期末棚卸実施後に評価 貸借対照表:流動資産(期末評価)/仕入は変動 期末評価(低価法等)や棚卸差異の処理を忘れずに。
売上高 収益(貸方) 期間集計 損益計算書:収益 収益の認識基準(発生基準・検収基準等)を確認。
仕入 費用(借方) 期間集計 損益計算書:費用(売上原価へ計上) 期末棚卸の結果で売上原価が確定。返品・値引きの処理注意。

要点(表のまとめ)

  • 試算表の残高をそのままBSに置く科目と、決算整理でPLへ振る科目がある。
  • 未払・前払・未経過は期末で調整が必要。
  • 固定資産や棚卸は評価・償却の処理が決算に影響する。

主要科目の意味(代表仕訳と税務上の注意)

科目 増減の方向(借方/貸方) 期中の代表仕訳例 決算処理・税務上の注意点
売掛金 借方(増加) (売上計上)

売掛金 XXX/売上高 XXX
回収可能性の確認。貸倒見積の計上を検討(税務上の損金算入基準に注意)。
買掛金 貸方(増加) (仕入)

仕入 XXX/買掛金 XXX
期末の未払分は未払金へ振替。仕入調整で売上原価が変わる。
未払費用 貸方(増加) (決算整理例)

経費 XXX/未払費用 XXX
発生主義に基づく計上。税務上も実際発生した費用を整理する。
前払費用 借方(増加) (期中前払い)

前払費用 XXX/現金預金 XXX
未経過分は資産計上し、経過分を費用化。税務上の期間帰属に注意。
減価償却費 借方(増加) (年次償却)

減価償却費 XXX/減価償却累計額 XXX
耐用年数・償却方法の適用が税額に影響。別表での整理も必要。

要点(科目の意味)

  • 代表仕訳を覚えると、期中取引と決算整理の違いが見えやすくなる。
  • 税務上の扱い(損金算入の可否や時点)を決算で確認する習慣をつける。
  • 仕訳例はそのまま模写して手を動かすことが理解を深める近道。

決算書の読み方ステップ(チェックリスト)

  • 期末残高の一致確認(現金・預金・売掛金・買掛金)
  • 未払・前払・未経過の洗い出し → 決算整理仕訳の記録
  • 棚卸実地と評価(売上原価の確定)
  • 固定資産の減価償却計算と減損の判断
  • PLの主要科目がBSの各項目に適切に反映されているか確認(例:減価償却費→減価償却累計)
  • 税務上の調整項目(益金不算入・損金不算入など)のチェック

注意:チェックリストは一巡で終わりにせず、少なくとも週次で確認することで誤りを早期発見できます。

例題:仕訳 → 試算表 → BS/PL(短めの演習)

前提(決算日時点での未払・未経過の表示がわかるように):

  • 期中の売上(掛け)500,000円があり、うち50,000円は期末に未回収(売掛金として残る)。
  • 期末に発生した未払給与が30,000円ある(支払は翌期)。
  • 前払保険料として60,000円を支払い、そのうち30,000円は翌期分(未経過)。

期中仕訳(代表):

(売上)
売掛金 500,000/売上高 500,000

(保険料支払)
前払費用 60,000/現金預金 60,000

(給与支払)
給与 200,000/現金預金 200,000

決算整理仕訳(未払・未経過の処理):

未払給与の計上
給与 30,000/未払費用 30,000

前払費用の取崩(当期分30,000)
経費(保険料) 30,000/前払費用 30,000

簡易的な試算表(抜粋)とBS/PLへの配置例:

勘定科目 残高 決算後の配置
売掛金 500,000 BS:流動資産(売掛金 500,000)
現金預金 (省略) BS:流動資産
売上高 500,000 PL:売上高 500,000
給与(期中支払分) 200,000 PL:給与等(当期分) 200,000
未払費用(決算計上) 30,000 BS:流動負債(未払費用 30,000)
前払費用(期末残) 30,000 BS:流動資産(前払費用 30,000)

解説:この流れで、試算表の数値が決算整理後にBSとPLへ振り分けられることが確認できます。未払給与は翌期支払でも決算日時点で費用に対応させる(発生主義)ため、PLに反映されBSには未払負債として残ります。前払費用は未経過分をBSに残し、経過分をPLの費用に振替えます。

続けられる週次ワーク/復習メニュー

学習継続のための短いメニューを用意しました。毎週1回、10分〜30分で取り組めます。

  • 毎日10分:主要科目ひとつを今日のノートに書き、代表仕訳を声に出して読む(7日で主要科目7つ)
  • 週次30分:先週分の試算表(抜粋)を取り、未払・前払の見落としがないかチェックリストに沿って確認する
  • 月1回:簡易決算の流れをノートで実践(仕訳→試算表→決算整理→BS/PL)
週次チェックリスト 実施の目安
現金・預金の残高確認(帳簿と通帳) 毎週1回
売掛金の年齢分析(未回収の把握) 毎週・重要顧客は都度
未払費用と前払費用の一覧化と金額確認 毎週チェック

mini-quiz(コピーして使えるテンプレ)

  • Q1:期末に支払が翌期の光熱費がある場合、決算ではどのように処理しますか?(短答)
  • Q2:期中に機械を取得した場合、当期に全額を費用にできるか。理由も簡潔に書く(短答)
  • Q3:売上のうち期末に未検収のものはどちらに計上するか、BSかPLか?(短答)

(解答例は週次ワークで確認し、ノートに書く習慣をつけてください)

試験で押さえるべきポイント(短く)

  • 固定資産の表示(簿価・減価償却累計)と減損の概念
  • 費用の期間配分(未払・前払・未経過の判断)
  • 収益の計上基準(検収基準・引渡し基準等)と試算表からの振り分け

参考条文や別表へのつながりは実務・応用編で扱いますが、まずは上の点を自分で説明できるようにしておくと試験での設問対応が容易になります。

まとめ

最後に要点を3つにまとめます。

  • 試算表は出発点。決算整理(未払・前払・減価償却・棚卸)でBSとPLに振り分ける習慣をつける。
  • 代表仕訳を覚え、短い例題を手で解くことで決算の流れが定着する。
  • 週次ワークを続けることでミスを早期発見でき、試験対策としても効果的。

次回は試算表と精算表の実務的つながりをさらに深め、別表や税務調整の基礎へつなげます。無理せず、まずは週次ワークを一つ続けてみてください。

第152回 試算表と精算表ゼロ入門:決算整理仕訳の流れを表でやさしく整理(続けられる週次チェック付き)

決算業務で「どこから手をつければ良いかわからない」「仕訳は覚えているが実務で順序が曖昧」というつまずきは多いものです。本記事では、試算表→決算整理仕訳→精算表→決算書への流れを“手順としての流れ”に整理します。表を中心に示すので、段階ごとに手を動かせば実務につながる感覚が身につきます。

学習ゴールと所要時間

この回で達成すること:

  • 試算表と精算表の違いを理解する
  • 代表的な決算整理仕訳パターンを表で確認する
  • 試算表から精算表へ変換する実例を追えるようにする

所要時間の目安:週次チェックを含めて初回は約30分、復習は15〜20分/週。

試算表とは(要点を表で整理)

観点 要点
目的 仕訳転記・残高の集計。日常取引の集計表で、決算整理前の状態を示す。
特徴 総勘定元帳の残高を表形式で表示。損益・貸借のバランスを確認する。
決算での位置づけ 決算整理仕訳を行う前の基点。ここから精算表を作成し決算書に至る。

決算整理仕訳の代表パターン(各表は1行で示す)

以下は代表的なパターンです。詳細は関連記事を参照してください(第146回・第149回・第151回)。

前払費用(費用の前倒し)

対象科目 仕訳例 タイミング 税務ポイント
前払費用 (決算整理)
費用 XXX/前払費用 XXX
決算日に費用の費消分が未経過であるとき 損金算入時期の一致を確認。過年度にさかのぼる場合は注意。

未払費用(費用の未払い)

対象科目 仕訳例 タイミング 税務ポイント
未払費用 (決算整理)
費用 XXX/未払費用 XXX
期末時点で費用が発生しているが支払が翌期の場合 損金算入の時期を適正に判断。支払時期と発生事実を確認。

減価償却(資産の費用配分)

対象科目 仕訳例 タイミング 税務ポイント
減価償却費/減価償却累計額 (決算整理)
減価償却費 XXX/減価償却累計額 XXX
期末にその期の償却額を計上するとき 耐用年数・償却方法の確認。税務の計算方法と差異がある場合は注記。

棚卸減耗(在庫の実地差異)

対象科目 仕訳例 タイミング 税務ポイント
仕入(または棚卸減耗損)/棚卸資産 (決算整理)
棚卸減耗損 XXX/棚卸資産 XXX
実地棚卸で差異があるとき 減耗の原因を確認。保険収入や戻入がある場合は別途処理。

貸倒引当金(債権の評価)

対象科目 仕訳例 タイミング 税務ポイント
貸倒引当金繰入/貸倒引当金 (決算整理)
貸倒引当金繰入 XXX/貸倒引当金 XXX
期末に回収可能性を評価して不足分を補填するとき 税法上の算出基準と会計上の見積り差を整理する。

賞与引当金(未払賞与の見積り)

対象科目 仕訳例 タイミング 税務ポイント
賞与引当金繰入/賞与引当金 (決算整理)
賞与引当金繰入 XXX/賞与引当金 XXX
期末時点で賞与が未確定だが発生が見込まれるとき 税務上は実際支払時が損金算入の原則。見積計上は注記や税務調整が必要。

実際の試算表→精算表の変換例(簡易)

下表は小規模の例。左が決算整理前の試算表残高、右が決算整理仕訳反映後の精算表残高です。変更箇所は太字で示します。

科目 試算表(決算前)残高 精算表反映後残高 決算整理仕訳(簡略)
現金 200,000 150,000 未払費用の支払 50,000
前払費用 30,000 10,000 費用計上(前払費用取崩)20,000
減価償却累計額 0 30,000 当期減価償却 30,000
売上 500,000 500,000 変更なし
費用(合計) 310,000 360,000 前払費用取崩、減価償却、未払費用計上など

練習メニュー(週次チェックリスト+練習問題)

まずは週に15〜30分、以下のチェックを継続してください。

チェック項目 所要時間目安
未払/前払の発生確認(未処理がないか) 10分
固定資産の増減・償却の確認 10分
売掛金の回収・貸倒見込みのチェック 10分

練習問題(ステップ式)

ステップ 内容
1 下記の簡易試算表を読み、前払費用20,000のうち期末未経過分が10,000であると判明した。試算表を読み取る。
2 決算整理仕訳を1件作成する(例:費用 10,000/前払費用 10,000)。どの勘定が変わるか確認する。
3 精算表に反映して差額(損益への影響)を確認する。

用語一覧(小テーブル)

用語 簡単な定義
試算表 総勘定元帳の残高を一覧にした表(決算整理前)。
精算表 試算表に決算整理仕訳を反映した表。決算書作成の直前段階。
決算整理仕訳 期末における費用・収益・資産負債の実態を反映するための仕訳。

まとめと次回予告

本稿では、試算表から精算表へ至る基本の流れと代表的な決算整理仕訳を表で整理しました。ポイントは「まず試算表で未処理を洗い出し、代表パターンを適用して精算表へ反映する」ことです。習慣化のために週次チェックリストを使い、少しずつ慣れていきましょう。次回は「実務でよくある例題:複数年にまたがる訂正と税務調整」を扱い、今回の流れとの接続を深めます。

参考:第146回 固定資産・減価償却第149回 前払/未払第151回 訂正仕訳