税理士合格ロードマップ」カテゴリーアーカイブ

税理士合格ロードマップ 第6回 簿記論の計算スピードを上げるトレーニング

簿記論は「理解の試験」ではありません。

処理スピードの試験です。

本試験は120分ですが、問題量が多いため、
多くの受験生が時間不足になります。

つまり、合格するためには

計算スピードを意識したトレーニング

が必要です。


1.簿記論で時間が足りなくなる理由

  • 仕訳を書くのが遅い
  • 計算過程が整理されていない
  • 問題文を読むのに時間がかかる
  • 途中で止まってしまう

特に多いのは、

「途中で考え込んでしまう」ことです。


2.計算スピードを上げる基本トレーニング

① 仕訳の瞬発力を鍛える

問題を見た瞬間に仕訳が書けるようにします。

例えば次のような問題です。

例題

備品(取得原価600,000円、耐用年数5年、残存価額0円)について、
当期の減価償却費を計上する。

解答

600,000 ÷ 5 = 120,000

(借)減価償却費 120,000 /(貸)減価償却累計額 120,000

このレベルの仕訳は、考えなくても書けるようにします。


② 電卓スピードを上げる

税理士試験では電卓操作も重要です。

  • 数字を見てすぐ入力する
  • 桁数を間違えない
  • 連続計算に慣れる

毎日少しでも電卓を触る習慣をつけましょう。


③ 計算用紙の使い方を決める

合格者は計算用紙の使い方が決まっています。

  • 左に問題番号を書く
  • 計算を縦に整理する
  • 途中結果を残す

計算が整理されていると、ミスも減ります。


3.おすすめトレーニング方法

1日10分だけでも、次の練習をしてください。

  • 仕訳10問
  • 個別問題1問
  • 電卓練習

短時間でも毎日続けることが重要です。


4.スピードより大事なこと

ただし、スピードだけを追いかけると危険です。

本試験で最も大切なのは

正確さ

です。

ミスを減らしながらスピードを上げていくことが、
簿記論合格への近道です。


まとめ

  • 仕訳は反射レベルまで練習する
  • 電卓操作に慣れる
  • 計算用紙を整理する

計算スピードは一朝一夕では上がりません。

しかし、毎日積み重ねれば確実に伸びます。

次回は、

「簿記論の総合問題を攻略する方法」

を解説します。

税理士合格ロードマップ 第5回 簿記論で最初の3か月にやるべきこと

税理士試験の勉強は長期戦です。
しかし、合格する人の多くは最初の3か月の使い方がとても上手です。

逆に言うと、最初の3か月を間違えると、その後の勉強がすべて非効率になります。


1.最初の3か月の目的

この期間の目的は一つです。

簿記の処理を「反射」でできるようにすること

簿記論は理解の試験ではなく、処理能力の試験です。

そのため、この時期は「考える」より「手を動かす」ことが重要になります。


2.毎日やるべき3つのこと

① 仕訳の反復

簿記論では、仕訳が遅いとすべてが遅くなります。

  • 売上原価
  • 減価償却
  • 引当金
  • 決算整理

これらは見た瞬間に書けるレベルまで練習しましょう。


② 個別問題の反復

最初は総合問題よりも個別問題です。

  • 商品売買
  • 固定資産
  • 引当金
  • 決算整理

それぞれの論点を小さく分解して練習します。


③ ミスの記録

最初の3か月で必ずやってほしいことがあります。

ミスノートを作ること

間違えた問題を記録し、同じミスを繰り返さない仕組みを作ります。


3.この時期にやってはいけないこと

  • 難しい問題ばかり解く
  • 参考書を増やす
  • 勉強方法を頻繁に変える

基礎期はシンプルな反復が一番効率的です。


4.社会人受験生の勉強モデル

平日:2時間
休日:4〜5時間

週15時間を目標にしましょう。

これを3か月続けると、基礎はかなり固まります。


まとめ

最初の3か月で重要なのは、

  • 仕訳を反射化する
  • 個別問題を繰り返す
  • ミスノートを作る

この3つです。

次回は、簿記論の計算スピードを上げるトレーニングについて解説します。

税理士合格ロードマップ 第4回 合格者と不合格者の決定的な違い

税理士試験は難しい試験です。

しかし、長年この試験を見ていると、

合格する人と、何年も受からない人にははっきりした違い

があることに気づきます。


1.合格者は「同じミスを二度しない」

不合格者は、

  • 同じ仕訳ミス
  • 同じ計算ミス
  • 同じ問題の取り違え

を何度も繰り返します。

一方、合格者は

ミスを分析し、次回必ず修正します。

そのために重要なのが「ミスノート」です。


2.合格者は「完璧主義ではない」

税理士試験では、

満点は必要ありません。

簿記論なら、60点前後で合格することも珍しくありません。

合格者は

  • 取れる問題を確実に取る
  • 難問に時間を使わない

という戦略を持っています。


3.合格者は「総合問題から逃げない」

多くの受験生が嫌がるのが総合問題です。

  • 問題が長い
  • 計算が多い
  • 時間が足りない

しかし本試験は総合問題です。

合格者は、

総合問題を何十回も解いています。


4.合格者は「毎日やる」

税理士試験は長期戦です。

1週間空くと、計算スピードはすぐ落ちます。

合格者の多くは、

  • 1日2時間でも必ず勉強する
  • 週末にまとめて復習する

という習慣を持っています。


5.合格者は「模試を使う」

模試は結果を見るものではありません。

本当の目的は

  • 時間配分の確認
  • 弱点の発見
  • 本試験の緊張感に慣れる

です。


まとめ

合格者は特別な才能を持っているわけではありません。

ただし、

正しい努力を、長期間続けている

だけです。

次回は、

「簿記論で最初の3か月にやるべきこと」

を解説します。

税理士合格ロードマップ 第3回 簿記論を1年で合格する年間スケジュール

前回は、簿記論に必要な勉強時間の現実をお伝えしました。

今回はその続きです。

1年で合格するための具体的なスケジュール

抽象論ではなく、月単位で示します。


全体像:4ステージ構成

第1期(基礎期) 9〜11月 インプット中心
第2期(応用期) 12〜2月 問題演習量を増やす
第3期(完成期) 3〜5月 総合問題反復
第4期(直前期) 6〜試験直前 模試と時間管理

第1期(基礎期)

ここでは「理解」が目的です。

  • 仕訳を完璧にする
  • 決算整理を反射的にできるようにする
  • 売上原価・引当金・減価償却を固める

まだスピードは求めません。


第2期(応用期)

ここから本番。

  • 個別問題を大量に解く
  • 時間を測り始める
  • ミスノートを作る

量をこなす時期です。


第3期(完成期)

総合問題だけを解き続ける。

  • 120分形式に慣れる
  • 途中で止まらない力を養う
  • 計算の優先順位を身につける

「考える」より「処理する」力を鍛えます。


第4期(直前期)

ここでは新しいことはやりません。

  • 模試を徹底分析
  • 失点パターンを潰す
  • 時間配分を固定する

安定感を作る期間です。


1日の勉強モデル(社会人)

平日:2時間
休日:5時間

週合計:約15時間

1年で約750時間。

足りない分は直前期で補います。


重要なポイント

  • 基礎期を急ぎすぎない
  • 完成期に総合問題から逃げない
  • 直前期に新論点を広げない

まとめ

合格は偶然ではありません。

設計どおりに積み上げた人が受かります。

次回は、

合格者と不合格者の決定的な違い

を解説します。

税理士合格ロードマップ 第2回 簿記論のリアルな勉強時間と現実

税理士試験は戦略の試験です。

しかし、戦略以前に知らなければならないことがあります。

簿記論は、どれくらい勉強すれば受かるのか?


1.必要勉強時間の目安

一般的な合格者の勉強時間は、

800〜1,200時間

と言われています。

  • 専念受験生:1日6〜8時間 × 6か月
  • 社会人受験生:1日2〜3時間 × 1年

これが現実です。


2.なぜそんなに時間がかかるのか?

  • 問題量が膨大
  • 計算スピードが求められる
  • ケアレスミスが命取り
  • 総合問題の完成度が必要

簿記2級とは次元が違います。


3.「分かった」と「解ける」は違う

テキストを読んで理解した気になる。

しかし本試験は、

120分で大量の計算を正確に処理する試験

です。

つまり必要なのは、

反射レベルの処理能力


4.社会人受験生の現実

1日2時間勉強するとして、

2時間 × 365日 = 約730時間

ギリギリです。

つまり、

  • サボれない
  • ムダが許されない
  • 計画が必要

5.今日考えてほしいこと

□ 1日何時間確保できるか?
□ 週何日勉強できるか?
□ 本当に1年で合格する覚悟があるか?

ここが曖昧だと、必ず失速します。


まとめ

簿記論は甘くありません。

しかし、

正しい時間を積み上げれば、必ず届く科目です。

次回は、

「1年で合格するための具体的スケジュール」

を解説します。

第1回 税理士合格ロードマップ(1)― 合格までの地図を持っていますか?

ここまで「税理士スタートガイド」として、
簿記の基礎から決算・在庫評価まで学んできました。

しかし、税理士試験は

「知識」だけでは受からない試験

です。

必要なのは――

合格までのロードマップ


1.税理士試験の現実

  • 5科目合格制
  • 1科目ずつ積み上げる
  • 合格率は10%前後
  • 合格まで平均4〜6年

つまり、

戦略なしではほぼ続きません。


2.ロードマップとは何か?

ロードマップとは、

  • どの科目から始めるか
  • 何年計画で進むか
  • 1日何時間勉強するか
  • どのタイミングで科目を増やすか

を明確にした「設計図」です。


3.まず決めるべきこと

① 専念型か、働きながらか

専念型 短期集中(2〜3年)
社会人型 長期戦(4〜6年)

② 今年は何科目受けるか

原則は「1科目確実に」。


4.最初の科目は?

ほぼ全員が簿記論からです。

なぜなら、

  • 計算力の基礎になる
  • 財務諸表論に直結する
  • 税法科目の理解にも必要

5.今日やること

ノートを1ページ使って、

  • 合格まで何年かけるか
  • 今年受ける科目
  • 毎日の学習時間

を書いてください。

これがあなたの「最初のロードマップ」です。