第36回 簿記入門(実戦練習編①)
決算整理仕訳で確実に点を取る
― 簿記2級・頻出論点を整理する ―
ここからは、
簿記2級合格を目的とした「実戦練習編」
に入ります。
第36回のテーマは、
決算整理仕訳
です。
簿記2級では、
決算整理仕訳ができるかどうかで得点が大きく変わります。
1. 決算整理仕訳とは何か(試験向け整理)
決算整理仕訳とは、
期末に、
収益と費用を正しい期間に修正するための仕訳
です。
試験では、
- 処理の型を覚えているか
- どちらを増やすか・減らすか判断できるか
が問われます。
2. まず押さえるべき4分類
決算整理仕訳は、
次の4つに整理すると混乱しません。
| 分類 | 代表例 |
|---|---|
| 費用の前払い・未払い | 前払費用/未払費用 |
| 収益の前受・未収 | 前受収益/未収収益 |
| 減価償却 | 備品・機械装置 |
| 引当金 | 貸倒引当金など |
まずはこの分類を瞬時に思い出せるようにします。
3. 前払費用・未払費用(最頻出)
例題
決算日において、
次期分の保険料12,000円が含まれている。
考え方
- すでに費用にしている
- でも、来期の分である
→ 費用を減らして、資産に振り替える
仕訳
| 借方 | 前払費用 12,000 |
| 貸方 | 保険料 12,000 |
「すでに払った → 資産」が合言葉です。
4. 前受収益・未収収益
例題
決算日において、
来期分の家賃6,000円をすでに受け取っている。
考え方
- 現金は受け取っている
- でも、今期の収益ではない
→ 収益を減らして、負債に振り替える
仕訳
| 借方 | 家賃収入 6,000 |
| 貸方 | 前受収益 6,000 |
「先にもらった → まだ収益でない」
と判断します。
5. 減価償却(必ず出る)
例題
備品(取得価額100,000円、耐用年数5年、定額法)
計算
100,000 ÷ 5 = 20,000
仕訳
| 借方 | 減価償却費 20,000 |
| 貸方 | 備品減価償却累計額 20,000 |
「費用はP/L、累計額はB/S」
をセットで覚えます。
6. 貸倒引当金(苦手克服ポイント)
例題
売掛金残高200,000円、
貸倒見積率5%
計算
200,000 × 5% = 10,000
仕訳
| 借方 | 貸倒引当金繰入 10,000 |
| 貸方 | 貸倒引当金 10,000 |
「将来の損失を今、費用にする」
と考えます。
7. 決算整理仕訳のチェック手順
| ① 今期の収益・費用として正しいか |
| ② 資産・負債に振り替える必要はないか |
| ③ P/LとB/Sの両方を意識したか |
この手順を毎回同じ順番で行うことが重要です。
まとめ
- 決算整理仕訳は得点源
- 型を覚えると速くなる
- P/LとB/Sを同時に意識する
次回は、
決算整理後試算表・精算表
を扱います。
