決算整理仕訳で多くの人がつまずく原因は、
前払・未払・未収・前受を「言葉」で覚えようとすることにあります。
しかし、実戦では言葉の暗記は役に立ちません。
必要なのは、
「何が、いつの損益か」
を実例で判断できる力です。
今回は、試験で頻出のパターンを実例ベースで整理していきます。
1.まずは超基本ルール
決算整理で考えることは、これだけです。
「この収益・費用は、今期のものか?」
YESなら → そのまま
NOなら → 決算整理仕訳で修正
これを頭に置いたまま、実例を見ていきましょう。
2.前払費用の実例
例①
7月1日に1年分の家賃120,000円を現金で支払った。
決算日は12月31日。
まず、日本語に戻します。
- 1年分まとめて払った
- でも使ったのは6か月分だけ
→ 払いすぎている費用がある
決算整理仕訳
前払費用 60,000 / 地代家賃 60,000
「払ったけど、まだ今期の費用じゃない」
これが前払費用です。
3.未払費用の実例
例②
12月分の水道光熱費8,000円は、翌年1月に支払う予定である。
日本語にすると、
- もう使っている
- でも、まだ払っていない
→ 足りない費用を追加する
決算整理仕訳
水道光熱費 8,000 / 未払費用 8,000
「使ったのに、まだ払っていない」
これが未払費用です。
4.未収収益の実例
例③
定期預金の利息5,000円は翌年に受け取る予定である。
ここでのポイントは、
- 現金はまだ入っていない
- でも、今期分の収益である
決算整理仕訳
未収収益 5,000 / 受取利息 5,000
「もらっていないけど、今期の収益」
これが未収収益です。
5.前受収益の実例
例④
来期分の家賃50,000円を、今期中に受け取っている。
ここでは、
- 現金はもう受け取っている
- でも、来期の収益である
決算整理仕訳
家賃収入 50,000 / 前受収益 50,000
「もらいすぎた収益」
これが前受収益です。
6.4つを一気に見分けるコツ
| 状況 | 処理 |
|---|---|
| 払ったけど、まだ費用でない | 前払費用 |
| 使ったけど、まだ払っていない | 未払費用 |
| もらっていないが、今期の収益 | 未収収益 |
| もらったが、来期の収益 | 前受収益 |
言葉ではなく、状況で判断しましょう。
まとめ
- 前払・未払・未収・前受は暗記しない
- 「いつの損益か」で判断する
- 日本語に戻すと必ず正解に近づく
次回は、
👉 「減価償却を実例で完全に腹落ちさせる」
をテーマに進めると、決算整理がさらに安定します。
