日別アーカイブ: 2026年2月5日

第47回 前払・未払・未収・前受を「実例」で完全整理する

決算整理仕訳で多くの人がつまずく原因は、
前払・未払・未収・前受を「言葉」で覚えようとすることにあります。

しかし、実戦では言葉の暗記は役に立ちません。

必要なのは、
「何が、いつの損益か」
を実例で判断できる力です。

今回は、試験で頻出のパターンを実例ベースで整理していきます。


1.まずは超基本ルール

決算整理で考えることは、これだけです。

「この収益・費用は、今期のものか?」

YESなら → そのまま
NOなら → 決算整理仕訳で修正

これを頭に置いたまま、実例を見ていきましょう。


2.前払費用の実例

例①
7月1日に1年分の家賃120,000円を現金で支払った。
決算日は12月31日。

まず、日本語に戻します。

  • 1年分まとめて払った
  • でも使ったのは6か月分だけ

→ 払いすぎている費用がある

決算整理仕訳

前払費用 60,000 / 地代家賃 60,000

「払ったけど、まだ今期の費用じゃない」
これが前払費用です。


3.未払費用の実例

例②
12月分の水道光熱費8,000円は、翌年1月に支払う予定である。

日本語にすると、

  • もう使っている
  • でも、まだ払っていない

→ 足りない費用を追加する

決算整理仕訳

水道光熱費 8,000 / 未払費用 8,000

「使ったのに、まだ払っていない」
これが未払費用です。


4.未収収益の実例

例③
定期預金の利息5,000円は翌年に受け取る予定である。

ここでのポイントは、

  • 現金はまだ入っていない
  • でも、今期分の収益である

決算整理仕訳

未収収益 5,000 / 受取利息 5,000

「もらっていないけど、今期の収益」
これが未収収益です。


5.前受収益の実例

例④
来期分の家賃50,000円を、今期中に受け取っている。

ここでは、

  • 現金はもう受け取っている
  • でも、来期の収益である

決算整理仕訳

家賃収入 50,000 / 前受収益 50,000

「もらいすぎた収益」
これが前受収益です。


6.4つを一気に見分けるコツ

状況 処理
払ったけど、まだ費用でない 前払費用
使ったけど、まだ払っていない 未払費用
もらっていないが、今期の収益 未収収益
もらったが、来期の収益 前受収益

言葉ではなく、状況で判断しましょう。


まとめ

  • 前払・未払・未収・前受は暗記しない
  • 「いつの損益か」で判断する
  • 日本語に戻すと必ず正解に近づく

次回は、
👉 「減価償却を実例で完全に腹落ちさせる」
をテーマに進めると、決算整理がさらに安定します。