前回(第21回)では、
決算整理後試算表から、損益計算書と貸借対照表が作られる
ことを確認しました。
今回はその続きとして、
帳簿を締める作業、つまり
損益振替・資本振替を扱います。
1. 帳簿を「締める」とは何をすることか
「帳簿を締める」と聞くと、
特別な作業を想像しがちですが、やっていることはシンプルです。
1年間使った勘定科目をリセットし、
次の期をゼロから始められるようにする
そのために使われるのが、
損益振替と資本振替です。
2. なぜ振替が必要なのか
収益や費用の勘定は、
1年間の成績を記録するためのものです。
そのまま残してしまうと、
翌年の成績と混ざってしまいます。
そこで、
- 今年の収益・費用 → 今年で完結させる
- 翌年はまたゼロから記録する
という区切りをつける必要があります。
3. 損益振替とは何か
損益振替とは、
すべての収益・費用を、
「損益」勘定に集める作業
です。
| 対象 | 意味 |
|---|---|
| 収益 | すべて損益勘定へ振り替える |
| 費用 | すべて損益勘定へ振り替える |
この結果、
損益勘定の残高=当期純利益(または損失)
になります。
4. 資本振替とは何か
資本振替は、損益振替の次のステップです。
損益勘定に集まった利益(または損失)を、
資本(純資産)へ移す作業
| 振替内容 | 意味 |
|---|---|
| 利益の場合 | 純資産が増える |
| 損失の場合 | 純資産が減る |
これにより、
今年の成績が、会社の財産に反映されます。
5. 損益振替と資本振替の関係(整理)
| 手順 | 何をしているか |
|---|---|
| 損益振替 | 収益・費用をまとめて、当期の利益を確定 |
| 資本振替 | 確定した利益を、純資産に組み込む |
この2つを行うことで、
帳簿は次の期に向けてリセットされます。
まとめ
- 帳簿を締める=区切りをつける
- 損益振替で「今年の成績」を確定
- 資本振替で「会社の財産」に反映
- 翌期はまたゼロからスタート
ここまで理解できれば、
決算の流れは完全に一本につながります。
次回予告(第23回)
次回は、
精算表とは何かを扱います。
決算整理・損益振替・財務諸表作成を、
1枚でまとめる道具として整理します。
